マネーツリー株式会社
「資産管理をもっと自由に」をコンセプトに、複数の金融サービスを一元管理できるシンプルな家計簿アプリ「Moneytree」を運営しているマネーツリー株式会社。
BtoBとBtoCの両方の事業を行っており、主にお客様事業のコンサルティングも担うtoB向けのプロジェクトには営業もデザイナーもカスタマーサクセスも入り、その中で交通費や交際費などの経費も多く発生しています。Staple導入前はそのフェーズでアナログな経費入力、確認作業が多く手間やミスも多いという課題がありました。
今回は、そんな同社の経理を含むお金周り全般を管理しているファイナンス部門の木戸圭太郎さん(シニアアカウンティングマネージャー/公認会計士)と、松野久美さん(アカウンタント)、そして現場の声として山口賢造さん(ビジネスディベロップメントディレクター)の3名にStapleの活用事例をお聞きし、その課題をどのように解決したのかをご紹介します。
ーーまずは御社の中で皆さんの役割について教えてください。
木戸圭太郎さん(以下、木戸):弊社は現在、社員数約110名で、エンジニア、コンサルタント、カスタマーサクセス、デザイナーなどからなる会社です。
私の担当であるバックオフィスのファイナンス部門は財務・月次決算やデイリーの仕分けの処理、資金調達、事業計画作成、コーポレート系のお金まわり全般を担っています。請求書も発行するなど社外向けの仕事もあるので、会社に関わるお金を全て担当する部署になります。
松野久美さん(以下、松野):私もファイナンス部門で経理周りのデイリーのオペレーションを主に担当しています。
山口賢造さん(以下、山口):私はビジネスディベロップメントディレクターとして、主に経費を申請する側としてお話しできればと思います。
ーーありがとうございます。今回はStapleの活用にあたり、導入前の経理業務の課題はどのようなものがあったのでしょうか?
木戸:課題感は大きく3つありました。
1.社員数が増えた際の作業工数増
以前はGoogleスプレッドシートに経費申請フォーマットを作って、各社員に入力してもらっていました。スプレッドシートは社員1人につき1ファイルずつ用意しており、社員数が少ないうちは良かったのですが、人数が増えてきてその方法だと大変になってきたのです。
というのも、今まではそれぞれが入力していたシートを、それとは別に加工したPDF(承認した経費)と照合して1枚ずつ内容に差異がないかチェックするというプロセスを採用していました。そのため、社員数の増加に比例してバックオフィスの作業ボリュームも増え、少人数でチェックするのが大変になったのです。さらに、スプレッドシートに入れたフォーマットは数式になっていないので、1枚ずつ中身を確認して仕訳をする手作業も発生していました。
2.コピペの手間とミスの削減
月1回、経費精算で上げられたスプレッドシートを、ファイナンス部門が仕訳するExcelにコピペし、会計システム「freee」に入れられる形に変換してアップロードするという手間が発生していました。このアップロード作業だけで半日はかかっており、手作業なので人的なミスも起こりうる可能性もありました。さらに2人でダブルチェックも行うため、人手も時間もかなり必要でした。
3.承認履歴が残らない
基本的には社員が提出した経費を、部署の上司が確認した上で承認されたものが処理されるプロセスを導入することが必要だと考えています。しかし、スプレッドシートだと上司が確認した履歴が残らないことが問題でした(承認できたとしても、承認後に修正することが可能)。また、部署内での承認がなかったので、営業が交通費を入力しても、本当にその金額で合っているのか、仕事で使用した金額なのかがファイナンス部門ではわからないのも課題でした。
ーー3つの明確な課題感があったのですね。
木戸:はい。今後の社内体制の整備を考える上で、Googleスプレッドシートでは限界があったので何か新しいツールを入れたかったのです。その点からもStapleは、月々の利用金額感が合っていて、先ほど挙げた3点の課題がカバーできるとわかったことが導入に至った理由です。タイミングとしては、2020年5月くらいからトライアルで利用を始め、7月から正式に運用を開始しました。
ーーサービスの選定や導入は木戸さんがされたのでしょうか?
木戸:はい。導入後、デイリーのオペレーションは松野さんにお任せしています。
ーー他の経理関連サービスと比較はされましたか?
木戸:1つ比較しましたが、大企業がよく使っているイメージのサービスで月額使用料も高く、現在の当社の規模には合いませんでした。
ーー実際にStapleの運用をはじめて課題は解決されましたか?
松野:以前はGoogleスプレッドシートとPDFを照らし合わせていた作業が、Staple上で確認できるようになり作業効率がかなり上がりましたね。イメージとしては、半日から1日かかっていた作業が2-3時間に軽減された程です。
以前にはなかった、社員と部署を紐付ける作業や原価がらみのコストでないものを一般管理費に読み替える細かい作業が加わりましたが、それを差し引いても全体の作業ボリュームは減りました。
ーー作業工数が減ったのは御社にとっては嬉しい点ですね。
山口:経費申請が楽になったのは、現場にとっても嬉しいです。コロナ禍前は、出張などの移動にかかる経費精算の量がかなり多く大変でした。忙しいあまりに期限を守れず何ヶ月分か溜め込んでしまったことも何度かあり経理に迷惑をかけてしまったことも。
今はStapleが入ったことで、カードを使った履歴の中から経費精算する項目を選ぶだけで簡単に経費の申請ができるようになりました。
さらには、申請漏れや間違いもなくなりましたね。以前はカードの明細からGoogleスプレッドシートにコピペしていましたが、「これって申請したっけ?」「これ忘れていた......」ということが多く、過去に遡って経費申請したのかどうかの確認をするのに無駄な時間と手間がかかっていたのです。今は、Stapleリーダーでつなげたカードの明細を確認して、申請したかどうかが即座にわかるようになったので無駄な確認作業が必要なく、私個人として経費申請にかける時間が大幅に減ってすごく助かっています。
木戸:Stapleは使ったらすぐに申請できるところが良いですよね。スマホのアプリを使って経費が発生したらこまめに入力ができるので移動中などに入力すれば、月末にまとめて対応する必要もありません。
山口:チャットもメールも未読が嫌なタイプなので、都度確認するのは自分の性格にも合っています。あと、UIやUXがシンプルにきちんと作り込まれているので、メールから承認画面が開き確認までできるのでストレスなく使えるのも嬉しいですね。
木戸:それで言うと、弊社に在籍している外国人社員は27カ国のバックボーンがあり、誰でもわかりやすく使えて、尚且つ英語が使用できるサービスであることが第一条件でした。
松野:Stapleが使いづらいという話は社員の間で聞いたことがないので、スムーズに受け入れられたのかなと思っています。社内にエンジニアが多くUIやUXなどアプリの出来に対して意見を言う人はいますが、そういう人たちも違和感なく使えているのは満足してもらえているのではないかと思います。
ーー他にStapleを運用されていて気になる機能などはありますか?
松野:入力の際に、いずれかの条件が満たされると動作する「ポリシー設定」ができるのも良かったですね。必須項目が設定できるので、交際費だと人数の入力だったり、事前申請が必要ですよという項目がシステム上で空欄だと申請ができなくなったり、と。以前は、入力がなかった場合は都度本人に確認していたので、そのやりとりが減ったのもバックオフィスサイドとしては嬉しい機能です。
木戸:以前はスプレッドシートで自由に入力できた分、情報の抜け漏れがあったり、不足した情報のまま申請できていたので、Stapleを導入したことによって防ぐことができたメリットですね。
あと、今までの社内ルールでは接待交際費など事前承認が必要な経費に対して、Slackを使って事前申請していました。現在は、SlackとStapleはAPIでつながったので、申請や精算の手間がだいぶ省けたので、こういった作業効率が上がるアップデートを期待しています。
−−はい。それも踏まえ、今後Stapleをどのように使っていきたいなどのご要望はありますか?
木戸:先ほどお話しした承認フローの自動設定や承認など、Stapleの機能をブラッシュアップしてもらえたらより使いやすくなると感じています。承認の保存は会社に原本を提出する必要があり、リモートだとそれが手間になるため、今後に向けて解決していきたい課題ですね。
−−弊社もエンジニア主体の会社なので、お客様からの声を反映できるように機能を改善していきたいと思います。本日はありがとうございました。
企業名:マネーツリー株式会社
事業内容:資産管理サービス「Moneytree®︎」および金融データプラットフォーム「Moneytree LINK®︎」の開発・運営
従業員数:100名(2020年8月時点)
設立年度:2012年4月23日
役職、担当者:
木戸圭太郎(シニアアカウンティングマネージャー/公認会計士)
松野久美(アカウンタント)
山口賢造(ビジネスディベロップメントディレクター)
公式サイト:https://getmoneytree.com/jp/home