電子帳簿保存法に基づいて書類を電子データ化!そのメリットと導入方法

2020年新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、リモートワークを実施する人が増える中で、ペーパーレス化も進行しています。それでも「オフィスに紙の書類があふれている」「書類を保管するスペースがもうない」という企業は少なくないのではないでしょうか。ペーパーレス化になかなか踏み切れない企業は、ぜひ電子帳簿保存法に目を向けてみてください。この法律に基づき、帳簿や決算関係書類を電子データ化すれば、前述した問題点を解決しやすくなります。

今回は「電子帳簿保存法」にフォーカスし、その概要と2020年10月の改正ポイント、経費精算のペーパーレス化を実現するメリットなどについてご紹介します。帳簿や書類を電子化して業務の効率化を図りましょう。

電子帳簿保存法とは

まずは、「電子帳簿保存法」が具体的にどのような法律なのか、以下で詳しく解説します。

電子帳簿保存法の概要

電子帳簿保存法とは、国税関係帳簿書類を電子データ化して保存することを認めた法律の事です。1998年に制定されて以降、従来は紙で最低7年間保管しなければならなかった証憑(しょうひょう)書類を電子データで保存できるようになりました。

電子帳簿保存法の主な目的は、証憑類の管理における手間を削減すること、そして紙そのものと印刷にかかるコストを削減することです。

というのも、これまで現金出納帳をはじめ、見積書や契約書などの証憑類を紙で保存するのが一般的でした。しかし、この保存方法はどうしても作業の量的負担が多くなってしまいます。また、保存すべき書類が増えるほど、多くの保管場所を要し、紙や印刷にかかるコストも比例して膨れ上がってしまいます。こうした企業における問題を改善する法律として、電子帳簿保存法が制定されました。

なお、電子帳簿保存法が定めている書類の保存方法は全部で3つあり、現在主に使用されているのは以下の2種類です。

1つ目は、パソコンで作成した書類をサーバーやCD、DVDで保存する「電磁的記録による保存」です。そして2つ目は、紙の書類をスキャンして電子データに変換したのち保存する「スキャナによる保存」です。

電子帳簿保存法が対象となる帳簿と書類

電子帳簿保存法が適用されるのは、「帳簿」と「決算関係書類」「その他の証憑類」のいずれかに該当する証憑類です。それぞれで、書類をどのように保存するかは異なるので、あらかじめ確認することが大切です。

種類主な該当書類
帳簿現金出納帳、総勘定元帳、固定資産台帳、経費帳、売掛帳、買掛帳 など
決算関係書類損益計算書、貸借対照表、棚卸表 など
その他の証憑類見積書、注文書、契約書、納品書、請求書、レシート、領収書、検収書 など

すべての種類において電磁的記録やCOMによる保存が可能ですが、手書きで作成された帳簿および決算関係書類は電子保存が認められていないので注意が必要です。

また、スキャナによる保存についてはその他の証憑類のみ認められています。そのため、書類をスキャンして保存する際は、その他の証憑類に該当するものかどうかを確認するよう心がけましょう。

2020年10月の電子帳簿等保存法の見直しポイント

電子帳簿保存法は、これまでに何度か改正が行われています。例えば、先ほどご紹介した「スキャナによる保存」は、法律制定から7年後の2005年の改正によって認められたものです。また2015年の改正では、その他の証憑類においても、記載された金額に関わらずスキャナ保存の対象となり、2020年10月、さらに電子帳簿保存法が改正されました。*1

出典:財務省ウェブサイト(https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei20_pdf/zeisei20_05.pdf)

改正のポイント1つ目は「キャッシュレス決済における紙の領収書が不要になったこと」です。

これまではキャッシュレス決済であっても、電子帳簿保存法に基づいて領収書をもらい、後にスキャンなどして電子データ化し、タイムスタンプを付けて保管する必要がありました。しかし今回の改正で、キャッシュレス決済においては、その利用明細データをそのまま領収書として代用することが認められるようになりました。領収書をもらう代わりに利用明細データを利用できるため、領収書のスキャンや電子データ化にかかる手間を大幅にカットすることが可能になります。また、紙の保管スペースや管理、郵便代なども不要になります。

※取引慣行や社内ルールなどにより、キャッシュレス決済の利用明細データとは別に書面で請求書や領収書を原本として受領している場合は、その原本を保存する必要があるケースもあり

2つ目は「一部の電子データにおいて、受信側で付けるタイムスタンプが不要になったこと」です。タイムスタンプとは時刻認証局が発行するもので、ある時刻に電子データが確かに存在していたこと、そしてその時刻以降は編集(改ざん)されていないことを証明する役割があります。これまで、受信側はタイムスタンプをおおむね3営業日以内など一定の期間内に押す必要がありましたが、今回の改正によってクレジットカードやICカードなどといった、「データの訂正・削除を行った場合に、その記録が残るシステム、または訂正・削除ができないシステムを利用した電子データ」に関しては付与する必要がなくなりました。これにより作業工程も減り、より効率的に経費精算を行うことが可能になったのです。

電子帳簿保存法に基づき経費精算のペーパーレス化を実現する4つのメリット

証憑類の電子データ化導入のメリットは、以下4つが挙げられます。

コストの削減

第一に、証憑類を紙で保存していたときと比較して「コストを大幅に削減できる」という点があげられます。紙そのものにかかる費用はもちろん、印刷時に必要なインクの費用、紙の書類を保管するためのファイルの費用、そして紙をファイルにまとめる作業にかかる人件費、これらをすべてカットできるので大幅なコストダウンを実現できます。

紛失リスクの軽減

紙の弱点に「紛失しやすい」という点があります。誤って捨ててしまったり、デスクやオフィス家具の隙間に落ちてしまったりして、いつの間にかなくなっていたということが起こり得るのです。証憑類を電子データ化していれば各種書類をサーバーに保存できるので、紛失する心配はほとんどありません。また、紙の書類をスキャンして保存しておけば、原本を紛失した際のバックアップとして業務に活用できます。

検索性の向上

証憑類を電子データ化して保存しておけば、必要書類を探す手間が大幅に軽減されます。従来のように紙の書類を1枚ずつ確認する必要がなく、キーワードや日付を入力して検索するだけで必要書類を探し出すことが可能です。

業務の効率化

電子帳簿保存法に基づき証憑類を電子データ化するには、同法律が定める要件を満たしたシステムの導入が必要不可欠です。これには例えば「経費精算システム」が該当し、書類の電子データ化と合わせてうまく活用することで、リモートワークをはじめとした、多様な働き方において業務の効率化を図れます。

経費精算システムなら、経費精算に関わる証憑類の電子データ化はもちろん、経費申請から精算と管理、承認までの作業をすべてシステム上で行えます。各種書類の確認や整理を手作業で行う必要がなくなるほか、支社や支店およびリモートワーク下における個人とのやり取りもしやすくなるので、経理業務の大幅な効率化を実現することが可能です。

まとめ

キャッシュレス決済の拡大、行政手続きの電子化と、さまざまな場面において「電子化」が進んでいます。2020年10月の電子帳簿保存法改正により、クレジットカードやICカードなどを用いたキャッシュレス決済について、紙の領収書を出力せず経費精算できるようになりました。これにより、会社支給のICカードやコーポレートカードを用いた経費精算はペーパーレス化が進むことが期待される一方で、セキュリティ上の懸念や与信審査による枚数制限から、なかなか活用が進んでいない現状もあります。

また、上述したとおり証憑書類を電子データ化するには、電子帳簿保存法が定める要件を満たしたシステムの導入が必要です。

クラウドキャスト株式会社の「Staple(ステイプル)」は、電子帳簿保存法に対応した経費精算サービスです。キャッシュレスやペーパーレスを通じて、経費立替・精算作業を限りなくゼロにすることを目的としています。クレジットカードや電子マネー、交通系ICカードに対応しているので、これらの利用明細データを即座に経理業務に役立てることができ、業務の効率化を図ることができます。

また、スマートフォンのStapleアプリで領収書やレシートを撮影すると、画像がクラウドにアップされ、自動的にタイムスタンプが付与されます。これによって、従来のような糊付けした紙の領収書やレシートの提出・経費管理負荷を大幅に削減できます。また、撮影した領収書やレシートはAI OCR機能により金額や日時などの情報が自動的にデータ化され仕訳されるため、従業員の経費精算の負荷を軽減することも可能です。

さらに、Staple(ステイプル)と合わせて法人プリペイドカード「Staple(ステイプル)カード」を導入すれば、経費の支出だけでなく、業務に関係のある商品の仕入れや購入においても、キャッシュレス化を実現できます。また、従業員による立替を失くすこともできます。支払いから経費精算、管理まで、一気通貫して電子データ化ができるので、電子帳簿保存法が定める要件が満たされることになります。

「どのツールを取り入れるか悩んでいる」という企業さまは、Staple(ステイプル)の利用をご検討ください。

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参考:

*1:国税庁「電子帳簿保存法一問一答」

https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0020002-072_5.pdf

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